オトシン図鑑010 スピロソーマ
おはようございます。
(2021/11/25更新)
今回の図鑑ですが、類似する種も複数登場します。
ちょっと画像など多くなっています。
オトシン図鑑010
スピロソーマ
2年前、初めて飼育し始めた時の画像です。ちなみにこの個体は今も元気にしていますよ。
個体数増えてどの子がそうなのかはわからないですが(笑)
学名 Parotocinclus spilosoma.
パロトシンクルス属、日本語では他に、パラオトシン、パラオトシンクルス、パロトキンクルスとか表記されます。
略してPa. と表記されることもあるかも。
ですので日本語で
パロトシンクルス・スピロソーマ
となります。
(パラオトシン、パラオトシンクルス、パロトキンクルスどれでも可)
日本に入る際のインボイスでは スピロソーマや、パラオトシンSPみたいなかんじでしょうか。
特徴
・体中に不規則な配列で歪な形状のスポットが入る。
学術的な特徴
・ 平らな尾柄(下側)
・ 露出した鎖骨 (標本見ても実際は中央上部に皮膚付いてるエリアがあり、真ん中の接 合点にも若干の皮膚があります)
・ 腹部 脇脇に2列以上の列。 肛門付近 中央にライン状の列
・ 歯の数が少ない。
最近、いろんな産地のスピロソーマに酷似する種が輸入されてきています。
cfスピルルス(ピアウイ産)
spパラオトシン(スピロソーマに酷使するのが複数種混じって入荷していた)
パラオトシン sp ペルナンブコ (最近大手問屋から大量に入ってる)
cfスピルルス(ピアウイ産)はスピロソーマ?かもしれないですが、
cfスピルルス以外も非常にスピロソーマと酷似しているが、学術的な特徴の差により別種であると言えます。
正直、種の同定を行るshopは皆無に近いので問屋のインボイスネームのまま販売されています。
cfスピルルスとして入荷した個体。
わざわざピアウイ産というインボイスも付いていたが、その情報が確かであれば「ハロルドイ」と同じような生息地となる。
動画
高解像動画シリーズ001 cf.スピルルス (ピアウイ産cf.スピロソーマ )
アクアF東京さんに入荷したspパラオトシン。
尾びれの模様などスピロソーマと酷似しているが、スポットがワーム模様の強い個体もいた。
入荷後4か月くらい経過した個体。底床の色に溶け込んで体色が濃くなり、大きなワーム柄がなくなってきています。
動画です
高解像動画シリーズ002 sp.パラオトシン(謎パラオトシン)
パラオトシン sp ペルナンブコ
これね、価格も安いけどすごい綺麗ですよ。
インボイスの最後は産地でペルナンブコ州で採取されたという意味です。
この種はスピロではなく「バイエンシス」(Parotocinclus bahiensis) の可能性が非常に高いことがわかっています。
尾びれの模様下側の黒地に円形に近い色抜けがある。
一応これがバイエンシスの特徴とのことです。
このバイエンシスであろう種に関しては、個別に図鑑化するかもしれません。
というように見た目はスピロなんですが、似た種類が多いようですよ。
やはり、きっちりとした採取地情報等があればマニアさんが論文など見ながら種の判定が割りやすいそうです。
原産地
論文上では 14パライーバ州となっています。
パラオトシンSPや産地表記で「スピロに類似」するのも含めると北東部と広い範囲になるようです。
推奨飼育環境
水温:20度~26度
水質:弱酸性~中性 軟水
多分に漏れず高水温より25度以下くらいがいいと思います。
性格
多分ですけど、レアオトシンの中でも類まれな図太い性格のような気がします。
というか、行動がほぼプレコなんですよね。
小型プレコ用の土管入れようものなら入ってるのはほぼスピロです(笑)
混泳
オトシン同士の混泳はあまりお勧めしません。
基本底で生活しているようで多少気が荒いため。流木などに隠れて生活する他種のオトシンは餌の時間に底に下りてこれない場合があります。
あ、スピロの飼育として考えると他種オトシンとの混泳はできるということですが(笑)
攻撃性のないタンクメイトなら可。
同じ習性のプレコ、コリドラス、ローチ類と餌取りで競合するため同一習性の生体とは分けて飼育することが望ましいと思います。
餌
人口餌も食べますが、植物性~動物性バランスよく与えることが大事です。
会社の水槽では毎日1回はクロレラ錠を与えつつ、2日に1回冷凍アカムシも与えています。
これは他のオトシンも同じ内容です。
毎回書きます(笑)
オトシンだからコケ食べてるんでしょって思わないでください。
雑食傾向が強いですし、茶ゴケ以外のコケや藻はほぼ食べません。
販売価格
2021~
@1800~5000くらいでしょうか。。
雌雄判別
・ オスの吻部が短い
・ メスは成熟するとお腹が大きく膨れてくる
・ オスの体高が低い
繁殖難易度(★★★★★)
スピロソーマ単体だと繁殖聞いたことがないです。
バイエンシスは繁殖可能なようで、スピロとのハイブリッドが発生したとのことです。
また僕の水槽内にも
ハロルドイの子供とは全く違う稚魚が泳いでいます。
ハロル以外の子供というのはわかるのですが、数種のパラトシンクルス属がいるのでハイブリッドなのかもしれません。
画像の子は、スピロというよりバイエンシスの特徴を持っています。
飼育難易度(★☆☆☆☆)
結構丈夫な部類であると思っています。
水質変化にもある程度適応力もある感じで並オトシンより飼いやすいと思います。
協力
「オトシンクラブ」のメンバーさん。